2017/04/18

The Lady's Maid


春の嵐と身構えたものの家族が出ていく頃には雨はすっかり上がり、安堵。昨日は久しぶりに自分でジェルネイル。HEMAフリーのジェルしか使えないので選択肢が少ないうえにスキルがレスなのでこのデザインしか出来ないのだ。


ロジーナ・ハリソン「おだまり、ローズ ~子爵婦人付きメイドの回想~」
(2014、白水社)

ローズは「女主人付き」の下位ポストである「令嬢付き」メイドとしてキャリアをスタートし、キャリアアップの結果アスター家へやってくる。ナンシー・アスターはエキセントリックな性格でメイドが居つかない女主人であった。ローズは雇用主にも臆せず物を言う性格を気に入られ子爵夫人が亡くなるまで35年間も生活を共にする。そして、雇い主と使用人を超えた特別な信頼関係のなか、第二次大戦中の大空襲や政界を揺るがしたソ連のスパイ事件など、お屋敷のピンチを切り抜けていく。映画のようにドラマチックで笑いと感動が満載。
 
やがて‪没落してゆく貴族階層が華やかなりし頃の回想録なので、想像を超える贅沢で厳格な貴族の生活と、またそれを支えるために働く者たち、執事やメイドや従僕などの暮らしと心情を垣間見ることができ全編通して興味深く読めた。私は意地悪なので、ロジーナが自分をちょっと良く言いすぎているような気がしなくもないのだけれど、それでも才気に満ちた女性の語る女主人との主従関係には従順でありつつも互いへの信頼があるがゆえの丁々発止のやり取りというものは小気味よく面白い。個人的に宝石や毛皮の管理とそれにまつわる事件などが特に面白く、高級品の紛失を我が身に置き換えてはゾッとしたりもした。勿論、思い浮かべる下僕は私のほう。とっさに女主人である自分を想像できないのが情けない。たぶん著者はドラマ「ダウントンアビー」で言うところの侍女オブライエンにあたる気がします。ドラマを観てないからわからないけど。たぶん。

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